こどものハリ(小児鍼)

こどもの刺さないハリについて

 古来は主に大阪で発達し、子どもの症状全般に用いられてきた治療方法です。

刺さずに手足やお腹にあるツボや経絡を刺激することで症状全般に対応してきました。

 

明治時代には名家があり大正時代、昭和時代にも小児ハリが盛んにおこなわれてきました。


 現代では小児を取り巻く環境が大きく変わり、多くの刺激で子どもにストレスとなっています。昔と変わって多くの病気が子どもに起こる中再び小児ハリも注目を集めています。

 

 私がこれまで研修を行った中で一番驚いた治療が小児ハリです。
驚いたのはその効果と即効性です。
大阪の研修先では多くのお子さんが小児はりを受けに来院されていました。

 

疳の虫や夜泣き、夜尿症(おもらし)やアトピーなどのお子さんが多い印象でした。
思春期早発症などの難しい病気の患者さんも来院されていました。

 

子どもの症状は大人と違って急に変化しやすいことが特徴です。

急に高熱を出したと思ったら2~3日経つとケロッと元気になっていることを経験された親御さんは多いと思います。

 

治療効果も同じで、体質に合った治療を行うことで治療前は表情も暗く元気のなかった子どもが元気になったり、どこに行っても治らなかった症状が日を追うごとに良くなるのを目の前で見てきました。

 

研修時代に「こんなに効くんだ」と驚いた治療のひとつで、こんなに効くなら色んな子どもに受けてほしいと思った治療の一つです。

 

そんな小児針の内容についてご紹介いたします。

刺さないハリで治療

上写真の道具は小児ハリの治療時に用いる道具です。

左側から説明していきます。

 

  • 銅針(どうしん)

銅で作成し、先端は丸みがあります。

ツボを刺激するために使用します。

 

  • 金針(きんしん)

純金で作った棒です。銅針と同じく先端は丸くしているので痛みはありません。

普段治療で使用する頻度の高い道具です。

銅針と同じくツボに当てたり、手足を擦るように使用します。

 

  • 散針(さんしん)

真ん中にある銀の道具です。

金針に比べて先は尖っているように見えますが刺さったりはしません。

中にバネが入っており、体に当てると引っ込むようになっています。

頭などの熱を持ちやすい部位に繰り返し当てることで興奮を抑える効果があります。

癇癪(かんしゃく)・夜泣き・夜尿などに効果があります。

自宅でもできるセルフ散針を作っていただきます。

 

  • 打診槌(だしんつち)

木で作成したもので、ツボに当てた銅・金針を叩く道具です。

手のひらサイズの槌ですので子どもが怖がることもありません。

 

  • 翡翠擦過(ひすいさっか)

翡翠(ひすい)という宝石で作った皮膚を擦るための道具です。

アトピーなどで皮膚の状態が悪いと汗をかけずに熱がこもりやすくなります。

そんな時にこの道具を用いて発汗を促します。

小児ハリの適応

一つは健康管理に来院される患者さんが多いです。

普段から体を見せていただいていると急な症状の相談にも対応できるため、

週に一度、二週間に一度来院されるケースもあります。

その他症状については、

  • 小児神経症
  • 疳の虫
  • 夜泣き
  • 夜驚症
  • 食欲不振
  • 偏食
  • 消化不良
  • 不眠

などに有効です。

そのほか、

  • 風邪をひきやすい
  • よく熱を出す
  • おねしょ(夜尿症)
  • アトピー性皮膚炎
  • アレルギー性湿疹
  • 小児喘息
  • 気管支炎
  • 鼻炎
  • いびき
  • 耳下腺炎
  • 歯ぎしり
  • 便秘
  • 下痢
  • 虚弱体質の改善

など小児の症状全般に効果的です。

小児ハリの料金と治療時間

0歳~12歳までが対象となります。

料金:1000円

時間:初診1時間程度

再診時10分程度


治療回数の目安:

最初はどの子どもも不安があり治療させてくれないケースが多いです。

ですので、最初は慣れてもらうために毎日でも詰めて治療に来ていただきます。

その後は様子を見ながら日を空けながら治療を行います。

アクセス

※当院前は一方通行となっております。

ローソン側の大通りから住宅路に入るようにしてください。

・一台駐車場有り